明日は我が身の桜ラインの2014年を、ふりかえって

10月10日 「被曝一揆」に参加

先日、福島の国道6号線通行規制解除の際知り合った、南相馬市のOさんから連絡があり、東京の霞ヶ関、参議院議員会館において、南相馬市の住民が、政府に陳情に行くから、ぜひ、応援してほしいとの要請がありました。
関東に在住の「明日は我が身の桜ライン」のお仲間たちにも連絡をとり、駆けつけました。
汚染がなくなったどころか、現状はまだまだ、避難しなくてはならないほどの高い放射線量に汚染されている現実を知りながら、国は避難勧奨地点の指定解除をしようとしているのです。
なぜ今指定解除なのか、市民やこどもたちが被曝する危険に、避けるどころか、さらそうとする国の方針に、市民は憤りました。憤懣やるかたなく怒りました。あまりに微力な市民が、せいいっぱい訴えるこの行動を、「被曝一揆」と名づけました。
その気持を、どうかお汲み取りください。

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切々と訴える区長さんです
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被曝住民の切々とした訴えに共感して立ち上がった市民集会のあと、前の席に内閣府や経済産業省の若手のお役人さんたちが居並ぶ中、陳情と質疑応答が続きました。
彼らの中には、実際に福島で市民の指し示す放射能高線量汚染を目の当りにした人たちもいるのに、公式回答となると、のらりくらりで、部屋いっぱいに詰めかけている市民には、とても納得のいかない話に終止しました。最後には時間切れとなり、結論も出ないままに散会・・・
残念な結果ではありましたが、被曝住民が自ら立ち上がり、大勢の支援者とともに、勇気を出して発言し、訴えたことは、次につながる大きな前進でした。
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引き続いて、みなさんで街頭に出て抗議のデモをしました。
この日は金曜日でしたので、国会前では、毎週恒例の原発に反対する数千人の市民のデモが、繰り広げられていました。
「明日は我が身の桜ライン」では、これからも福島の方たちの苦しみに寄り添いたいと考えています。

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10月  福島と南三陸行ったり来たり

いよいよ津波被災地の海岸では、巨大防潮堤の建設工事が、一部で完成、一部で着工、一部で発注済みと、本格化してきました。
高台移転のための宅地造成に伴う土砂の搬出量も、莫大なものです。日本の国土の大改造です。
いくら津波で壊滅的な被害を受けたとはいえ、こんなことが、許されていいのかと暗澹とした気持ちになります。
それでなくても、過疎と少子高齢化に悩んできた三陸海岸一帯の未来は、どうなるのでしょう。奥尻島の例を引くまでもなく、ちいさな浜の漁村から、ひとつ、またひとつ、消えて行く運命が待ち受けているような気がします。

そんな気が滅入るような光景を見ながら、福島原発事故の被災地南相馬市に向います。
今夜の住民集会に参加するためです。
集まった住民は、放射能汚染への不安を、こどもたちの健康や将来への不安を、国や行政の対応への不満を、口々に語ります。みんな共感して、頷きながら聴いています。
明日は我が身の桜ライン実行委員会代表の黒田も、自らのヒロシマでの原爆体験の中から、被爆者が立ち上がって、原爆ドームが守られ、被爆者健康手帳の制度が出来上がったことを伝え
て、被曝者自身が立ち上がらなければ、どんな援護措置も空から降ってくることはないと、熱く話しかけました。多くの住民が、頷き、共感しました。
さらに翌日は、何人かの人たちと、浪江町の夜の森他の地域へ、富岡町の壊滅したままの駅前や街並みへ、第一原発にほど近い大熊町などへ、あちこちで高い線量を測定し、記録しながら見て回りました。

津波被災地の巨大防潮堤は、50年もすればボロボロになって、今ひとたび再検討の機会も訪れるかもしれませんが、フクシマは、これから何百年も、今の苦しみが続くと思うと、打ちのめされ
る気持ちです。
少なくとも、今以上の汚染の拡大を防ぎ、さらに多くの被曝者を出さないようにすると同時に、既に高濃度汚染による被曝者への援護措置を、万全にすることこそが、当面の課題だと思いました。

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余談
いっぼう、明日は我が身の桜ライン事務局黒田は、桜を植えるうちに親しくなった被災地、南三陸町戸倉の女性たちから、個人的な仕事であるサロンワークをぜひやって欲しいとの声があがり、事務局休業で?
臨時サロンを開きました。
私も私もと、後から後から訪れる希望者に、こんなに待たれていたかと、うれしい悲鳴でした。
震災以来、なかなかゆっくりと自分に向き合う時間のなかった女性軍に、喜んでいただけた事は、何よりうれしい出来事でした。
またやってほしいとの声が、しきりです。
もう3年を超えた被災地のひとびとの、心の奥底にあるものが、少し見えたような気がします。

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福島と南三陸を行ったり来たりして、最終日には、巨大防潮堤工事がいよいよ着工されそうな、小泉海岸と、
歌津の長須賀海岸に立ち寄り、現状を確認してからの帰路となりました。

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そのへ8続く

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