2013年 10月11日夜~14日朝
事務局3名 (黒田2 & Uさん)
20:00に作手を出発。
翌12日の朝が明け、福島県を通過。福島松川で線量計は0.22マイクロシーベルト。二本松あたりは時々かなりな数値になる。まだ、福島には桜を植樹していないが、いつの日か実現したいと願っています。
最初に目指した南三陸町の戸倉の水戸辺仮設住宅の一画にある、「繭工房」ここは震災以前から「まゆ」をテーマに様々な活動と制作をしていらっしゃる松岡由香利さんの主宰する工房だ。
懐かしい方達と再会してしばしお互いの近況報告中。おやつに美味なゆでダコというのが最高!
松岡家は津波で跡形も無くなったが、漁師の孝一さんは漁船を沖に漕ぎ出し、船とともに九死に一生を勝ち取った伝説の実力派だ。
ご自分の畑を仮設住宅地に差し出し、この度、自力で山を切り開き、ついに来年には高台移転を果たす。その地に来月「明日は我が身の千年桜」を5~6本植樹することが決まった。
春にお目にかかったときよりずーっと勢いのいいご家族に、私たちまで元気をいただきました!
植樹した桜の一本が大きく育ったら子孫のために伐採して船の櫂にしていいか、とのお申し出。実はヤマザクラの材が一番上質な櫂になるという。そしてそのための材を蓄えていたのにぜんぶ津波で失ってしまった。その話を聴いて、未来の漁師さんのために「櫂の桜」も植えることとなった。
待ってましたのランチタイムは「さんさん商店街」のこれ!
あーっおいしかったぁ!
翌日 10月13日 眩しいほどの快晴!
来月の「植樹&ツーリング行」のためのリサーチにUさんの田束山ヒルクライムには絶好の天候となった。
ふもとからいよいよスタート
やく一時間ののぼりかな?と言っていたのに、なんと40分ぐらいで頂上に!
そこにはご褒美の息を飲む絶景が待っていました。
黒田 レオン
この息を呑むほどの絶景、これこそが三陸だと誰もが感動する。
あの日、この地を経験したこともない津波が襲った。(それでも心優しいこの地のひとびとは、自然に畏敬の気持いっぱいに、「津波が乗った」と言う)その気持や言葉使いとともに、この地がいつまでもこの姿のままにあることを、私は切望する。
見下ろせる限りの海岸線に、高さ18m〜8m、底部幅員100m〜40mの巨大なコンクリートの壁が、私たちと海とを隔てる光景を想像してみよう。
あの豊かな海を育み、流れ入る大小の川の河口にも、同じコンクリートの壁が、ひとびとを阻む。この美しく豊かな自然があったからこそ、その自然に支えられ、依拠して成り立って来た、土地の人々の暮らしを、今根底から覆す暴挙がまかり通ろうとしている。巨大防潮堤、巨大堤防は、三陸に、東北に、死を宣告する。
ひとびとは復興を願っている。震災以前にも増して美しく豊かなふるさとを回復し、再生することを願っている。
圧倒的に多くの国民が、世界中のひとびとが、この類い稀な、美しく豊かな海の再生を願っている。巨大防潮堤建設問題を、一地域の問題に矮小化してはならない。この世界的課題を、ひとにぎりの地域住民が囲い込んではならない。
ありとあらゆる智慧と方策を駆使して、みんなのふるさとを護り、再生しなければならない。
(Facebookに投稿した事務局の黒田の文です)
遠くに望む金華山
予定より早く馬場中山のカフェ「かなっぺ」に到着
オーナーの千葉馨・嘉苗夫妻が待っていてくださった。
裏山の「Nさんの桜」は元気に大きくなっている。
海に近い作業場にたちよって漁師のSさんとおしゃべり
いよいよ秋の繁忙期に入る用意に余念がなさそうでした。
[次ページへ続く]